第6章 お姉ちゃん
《お兄ちゃんは嫌いだもん》
《ふぅん。じゃあ俺がチサのお兄ちゃんになってあげるよ》
《え…?》
《今日から俺がチサのお兄ちゃんだよ》
《!!…うん…!泉お兄ちゃん…!》
嵐「……そんな切ない顔をしないで、コヨミちゃん」
『お姉ちゃん…』
嵐「いつかちゃんと言わなきゃダメよ?」
『うん…』
嵐「それにしても…こんな男だらけの学院に女の子が1人なんて心配だわァ」
『大丈夫だよ!私やれば出来るもん!』
嵐「…そうね。あなたは昔からそうだったわね。でも、ちゃんと困ったら頼りなさいね?」
『うんっ!』
そして嵐と分かれて演劇部の部室へ向かった
『遅れました。すみません』
北斗「若葉、来たか」
『うん。遅れてごめんね』
友也「あ!若葉先輩!こんにちわ!」
『真白くん、こんにちわ』
日々樹「若葉さん!来て早々悪いのですが舞台に変更がありましてねぇ」
『あ、はい』
若葉は日々樹に駆け寄り、確認する
『わかりました。後は練習のときに台本と合わせて覚えますね』
日々樹「Amazing!!素晴らしいです若葉さん!!」
『ありがとうございます』
北斗「若葉、少し台本の読み合わせを頼めるか?」
『うん、いいよ』
友也「俺も一緒にいいですか?」
『じゃあみんなでやろっか』
それぞれに台本を開いてセリフの確認をする
北斗「ありがとう。公演までもう少しだな」
『そうだね。頑張ろうね』
―――――
『お疲れ様でした』
北斗「気をつけて帰れよ」
『うん、ありがとう。また明日ね』
校門を出ると真緒がいた
真緒「よっ」
『あれ、まーくん。どうしたの?』
真緒「待ってたんだよ。お前のこと」
『え、何で?』
真緒「何でって…こんな遅くに女の子1人で帰らせるわけにいかないだろ」
『まーくんってホント過保護だね…』
真緒「心配なんだよ。お前昔っから誘拐させられそうになったりしてたろ」
『してたけどさぁ…さすがにもうないって』
真緒「わかんねぇだろうが…」
『でもありがとう。まーくん。帰ろっか』
真緒「おう」
そして2人で家路についた