第11章 本番
探し始めて何時間経ったろうか
周りは暗くて探し物には向かない明るさ
みか「白雪くん、もうええで。こんなに暗くちゃわからへんし…」
『これ!これ違う!?』
みか「んぇっ!?」
スマホの明かりを照らしてみるとそこには小さなピアスが
みか「これや!探してたん!」
『よかった〜〜…』
若葉は安堵のため息と共に地面に座り込んだ
みか「白雪くん…!」
『若葉でいいよ。安心したら気が抜けちゃった』
みか「ごめんなぁ、俺のせいで……」
『全然!見つかって本当によかったよ!さ、みんな所に戻ろうか』
みか「せやね!」
『………』
みか「若葉くん?」
『僕…どっちから来たっけ』
みか「え」
『探し回ってたらわかんなく……周りも真っ暗だし…どうしよう…!』
みか「んー…あっちやないやろか?あの街灯、若葉くんが来た方向にあったような…」
『ほ、本当…?じゃああっちかな…』
ガサッ
『ひぃっ!!』
若葉は咄嗟にみかの腕にしがみついた
『な、何か音して…!』
みか「大丈夫やで?ただの風やし」
『か、風…?』
みか「若葉くんて怖がりなんやね。何か可愛らしいわぁ」
『く、暗いところが苦手で……』
みか「そうなん?大丈夫やで、俺がおるから」
『うん…ありがとう…』
ゆっくりと来た道を戻る
その間は沈黙が続いていたが、暗闇の怖さにそんなことを考えている暇はなかった
みか「(震えとるなぁ…そんなに怖いんやろか…)」
嵐「あ!2人とも〜!!!」
みか「なるちゃん!」
嵐「全然戻ってこないから心配したのよ〜!電話も出ないし…ってあら?どうしたの?」
みか「なんや暗いのが怖いらしくて。なるちゃんおったで。もう大丈夫や」
『う、うん…』
嵐「みんな心配してるわよ。早く行きましょ」
『うん』