第47章 怒られた
「あ、あのぉ……ちょっといいですか」
明石「なんですか……」
「蛍丸くんいますか…」
明石「いや、いてませんけど」
長谷部に言われるがままに仕事をこなしていった私は夕飯の時間になっても部屋にこもっていることを歌仙さんに怒られ口に食べ物を突っ込まれながらもなんとか夕飯を終えた後、やっとの思いで蛍丸に会いにきたのだが…不在のようです。
あのあと、会いにいこうともせず仕事ばっかしていたことに愛想を尽かされてしまったのだろうか。
それともついにこいつは主に相応しくないとか思われて…蛍丸に嫌われたら私、生きていけない。
無理、蛍丸に嫌われたなんて恐ろしいこと考えたくもない。
「あの、いつお戻りになられますか」
明石「知りませんけど」
「帰ってくるまでお部屋にお邪魔してもいいですか」
明石「嫌です。蛍丸に何したか知りませんけど怒ってはったよ」
「マジですか」
明石の目から見ても怒っているってことは私が何かしてしまったのだろう。
何したかな……会ったら挨拶はちゃんとするし、間違ってもいじめるようなことはしてない。
でも、そっか…怒っていたのか。
頬を膨らませて膝を抱えて怒っている蛍丸を想像するとその姿がハムスターのようで癒された。
生で見たいな……
「それじゃ帰ってくるまでお部屋にお邪魔させてもらうね」
明石「記憶3秒ですか?いいとは言ってないんですけど」
「…お願いしますお義兄さん」
明石「嫌です」
「そこをなんとか!」
明石「嫌なもんは嫌です。外で待ってはったらええやないですか」
……居座ってやる。