第5章 繋がる線。
ファミレスに向かうとあっくんと美人な女の人が座っていた。
「こんにちわ。」
私がそう声をかけると、あっくんは笑った。
「お!岸本!ひさしぶりっ!」
「はじめまして。」
あっくんの隣の女性は頭を下げた。
「あ、はじめまして。岸本結衣です。」
「みくです。よろしくお願いします。」
みくさんはなぜか苗字は名乗らなかった。
まぁ、名乗る必要もないか…。
「悪いね、岸本。大丈夫だったか?」
あっくんは心配そうにこちらを見た。
「うん。大丈夫だよ。」
私は笑った。
「淳から、結衣さんの事はお聞きしました。よろしければもっと詳しくお話してもらえませんか?」
みくさんは真剣な顔でそう言った。
私は周りを見回し、小さな声で
これまであった事を話し始めた。
みくさんもあっくんも真面目に
その話を聞いてくれた。
私が話し終わるとみくさんは泣き始めた。
あっくんはオドオドしていた。
私も驚いてしまった。