第4章 ゴールデンウィークと実家とワタシ
昨日のツンツン頭の人は
一緒じゃないみたい。
私は少し距離をとって
研磨くんの後をついて行った。
もちろん帰る方向が一緒だから
必然的にそうなる訳だけど……。
あの角を曲がれば 家に着く。
そんな時、急に背後から声を掛けられた。
「お前、研磨のストーカー?」
「ひっ!!!」
振り返ると
そこには昨日のツンツン頭の人。
制服……
中学生だったんだ。
「なぁ、ストーカー?」
ツンツン頭は
私を睨みつける。
私が怖くて何も言えないでいると
「違うよクロ……同じクラスの……転校生」
と、研磨くんが紹介?してくれた。
「ふーん……でもなんで研磨の後付けてんの?」
「………………」
「多分……隣、だから……家。昨日、母さんが言ってた……」
何も答えないでいる私の代わりに
研磨くんが"クロ"と呼ばれた
ツンツン頭に説明している。