第11章 合同練習とオレ
久しぶりに
"悔しい"じゃない涙が流れた。
いや、初めて……なのか?
今までずっと愛した彼女は
泣きながらに別れようと言った。
俺は何も聞かずそれを了承した。
愛しているのに
彼女と離れなくてはいけない。
嫌いになった訳ではない────
と、思う。
今まで俺は
ヒカリをたくさん愛して
ヒカリからも愛されていた。
愛があったからこそ
過去があるからこそ
今が辛い。
こんな形にしてしまった自分が悔しい。
未練タラタラの俺は
ヒカリの優しさに甘えて
最後までワガママを聞いてもらった。
『学校の練習は参加しなくてもいいから、明日と、2週間後の合同合宿には参加して欲しい……無理にとは言わねぇから……』
ヒカリは約束したからと
部活にも出てくれると言ってくれた。
本当はすげぇ嬉しいけど
「悪ぃな……」
としか言えなかった。
涙も枯れ果て
後は気持ちの整理だけ。
俺は部屋に戻りそのまま眠りについた。