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いちご☆恋模様

第1章 最悪の出会い


「いたた・・・って、わああ!」

お尻が痛い、と思ったけど、捲れ上がったスカートを見た途端、痛みなんてどこかへ飛んで行った。
見られてない!見られてないと思う!見られてないと・・・いいな!

「・・・おい。大丈夫か?」

あたふたしている私とは対照的に、低く落ち着いた声が上から降ってくる。

「・・・ほら」

それと一緒に大きな手も私の前に差し出される。

「あ、あの大丈夫です!ひ、一人で立てます!」

そう言って慌てて立ち上がる私。

「そうか。ならいい」

私が立ち上がっても、それでもずっと高いところから聞こえてくる低い声。その声の主を私は改めて見上げてみた。
すごく背が高い。真琴先輩と同じぐらいか、それよりも高いぐらい。
でも優しく穏やかな真琴先輩の瞳とは違って、その人の瞳はまるでこちらを射ぬこうとするかのように鋭い。

「あ、あの・・・」

思わず言葉を失ってしまったけれど、そうだ。プールサイドを走ってしまったのは私なんだから、きちんと謝らないといけない。
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