第8章 8
「なんか悩んでんのは知ってんのよ。幸せだ!とか最近良く言うでしょ?」
「あー。確かに」
「心底って感じを出しながら最後の方はちょっと違うっていうか」
「いや、それわかんの和さんくらいですよ」
微妙な違い?というかなんか違う
「時々、つか。しょっ中この人何考えてんだろってなりますよ。よくボーッとしてるし」
おっちょこちょいにつながんのよね。と言うと大きく頷くので思わず笑ってしまう
「でもよく由梨は(和さんはなんでも分かっちゃってすごい!)って言ってますよ」
「だってわかりやすいもの」
「そうっすか?俺は新種の生き物にしか。何考えてどうしてそうなったって。そんな事言うの和さんだけっすよ」
なんか前にも言われた気がするなと思ったけど
あんまり思い出したくない記憶な気がしてやめておいた
でも秋ちゃんにしてもそんなもんなのかな
俺にとっては由梨の一挙一動が面白いくらい想像通りだったりして
そんな姿がまた見ものなんだけど
ちょっとした優越感で、ンフフフ。と思わず笑ってしまう
「とにかく!なんとか円満に解決お願いしますよ!二人が俺の今最大の癒しなんすから!」
「どこに癒し求めてんのよ」
そんな貴方が面白いから家に居させてんだけどね。とは心の中にしまいこんでおく
「なんつーか。由梨と和さんののんびりしたいちゃこらが微笑ましいっつーか。間近で見れてる俺、超幸せ!ってなってます」
胸に手を当ててうんうん。と頷く秋ちゃんに思わず吹き出す
「秋ちゃんの為じゃないけど。…そーね。たまにはちゃんと良い夫にでもなってみるかな」
なんだかむず痒くてタバコが吸いたくなって窓を開けてベランダとの境目に座り込む
「秋ちゃんも吸う?」
「じゃあもらおっかな♪」
普段あんまり吸わないのに
こういう時だけ付き合ってくれんのね
「フフ。ありがたい後輩を持ったな。俺も」
「忠実な飼い犬でしょ?もっと褒めて下さい!」
嬉しそうな秋ちゃんをシカトすると何かぶーぶー?わんわん?文句言ってた