第3章 3
「ん?なんです?これ。」
今日は早めに帰ってこれて家でゆっくりしていると後から帰って来た和さんに、手紙来てるよ。と渡された。
和さんに聞いてもわかるはずないそれは同窓会の出欠の確認の手紙だった
どうしようか。と、うーん。と考え込んでいるといつの間にかストックのつまみとビールを片手に隣に座り手紙を覗き込んで来た
「同窓会?」
「はい。そうなんですけど。…悩みどころです」
テーブルに手紙を置きこれもまたいつの間にか用意されていた缶チューハイを開けクイッと飲んだ
「調整つけられない日なの?」
最近の空さんは人気も出て来てそれなりに忙しくさせてもらってる。
それを知っている和さんは忙しいから行くか悩んでると思っているらしい。
「いや。そんな事もないですよ。行けちゃうから行くか悩んでるんです。」
実際会いたい人は何人かいる。
ただそれ以上に今の私の姿と以前の姿にギャップがあるんじゃないか。
それに引け目で見られてしまうのが想像ついてしまう
悩んでる内容を言ってもないのに、あー。なんかわかるわ。それ。と言い出す和さん
「まずさ。どんな感じで接してたかもうわかんないよね。そう言うのって。」
「そうなんですよ!今ここに居る私普通だけどあの時の普通覚えてないから。こんなんだっけ?って。…でも会いたい人。居るんですよね。」
卒業して、ヒロトと住み始めてから連絡が途絶えてしまった友達が何人かいる。
その人達には会いたいなとずっと思っていた。
「そんならさ。一回顔だしてみて帰りたくなったら帰って来れば良いじゃない。いけそうならいれば良いし」
「あ、そうか。……そうしましょう!」
中々なナイスアイデアだったのでそれを採用することにして出席に丸した。
「いやー。でも、俺なら行かないな。」
そんな衝撃発言にギョッとしながら、えっ。と言ってしまう。
さっきまで言ってたこととは全く違っていて戸惑うと顔を一瞬見てフフッ。と笑い出す和さん
「別にこれといって会いたい人も居ないし。家で飲むビールが一番気楽だしね。これもあるし」
そう言ってゲームを起動しはじめるのは相変わらずの和さんで何だか安心した