第2章 2
某居酒屋
今日は輝と飲みにきている
「そうすか……そう、ですよね。」
落ち込み気味にそう呟く輝
先日由梨にヒロトと会えるか話をしたと言うと、やっぱりね。とはぁ。とため息をつく輝
輝は由梨のことも大切に考えてくれていると同時にヒロトの親友でもあるから板挟みの状態で
「まぁ、でもね。本心ではさ。多分行きたいと思ってるのよ。あの人」
そう言ってクイッとビールを飲むと、え?と少し驚く輝
「供養、行けてないって言ってたしね。…それに、これも多分だけど俺に気を使ってるんだと思う」
輝は俺の言葉を聞いて暫く考え込み急にハッ!と何か気づいたような顔をした
そして急に謝りだす
「ニノさん!すみません!そうですよね!芸能人ともなればいつ誰に見られててもおかしくないのに。」
慌てて言う輝に思わず笑ってしまう
「フフッ。いやいーのよ。輝の気持ちは散々聞かされてるから。こっちは。…まぁ。でもねー。そうなんだよね。由梨撮られちゃったことあるしまずいよね。男と2人でそんなとこ行っちゃうと」
「あることないこと書きますから。あっちは」
苦笑いを浮かべると、ですよね。とまたちょっと落ち込むのでフフッと笑う
「そんな落ち込まないでよ。ちょっと考えてたんだけどさ。みんなで行くのはどーよ。」
俺がそう言うと凝視するのでクフフッと吹き出す
顔が面白すぎる
「はぁ⁈…馬鹿ですか⁈」
そしてそんな事を言うので、失礼だな。と更に笑ってしまう
「いや、だって!それこそおかしくないですか?由梨ちゃんとニノさんの子がってことになるじゃないですか!」
「うーん。そーねー。でもそれって女の人が1人だった場合でしょ?」
そう言って思わず含み笑いをしてしまう。
輝は、どういうことっすか?と怪訝な顔を浮かべていた。
「まぁまぁ。とりあえずさ。候補を呼んでるから。今日」
へっ?!とちょっと大袈裟に反応する輝
そして暫くするとその候補がやってきた。
「お待たせー!ニノちゃん。…あ、貴方が輝ちゃん?」
そう言ってグイッと俺の隣に無理やり座る相変わらずのこの人