第3章 特別
「えー、はじめまして。教官の森(しん)と言います。」
私が感慨にふけっていると、いつの間にか教官が来ていた。
「突然ですが、これから選別試験を行います。」
森がそう言った途端、ブーイングが巻き起こる。
「なによそれ⁉︎聞いて無いわよ‼︎試験なら、もう受けてるじゃない‼︎」
確かに、入試はもう受けている。
というか、あんたらまだ居たのか…
私はその話より、未だ教室に居座っている親達に驚いた。
「今期から新制度が導入されました。」
森は、反応が分かっていたようで、淡々と話す。
「1対1で、どちらかが戦闘不能になるまで戦ってもらいます。勝者は、入学の権利を得ることが出来ます。」
おお!単純でいいね。
最近、戦いがまた激しくなってきたからね。
子供の頃からそういうのに慣れておくのはいいことだ。