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大きな命の物語
第4章 選別試験
教官の森の合図と共に、興の相手の子が走り出す。
それをじっと見ていた興は、
…逃げた。
それも、相手に背中を向けて全速力で。
てっきり、聞いていた興の性格から、自分から向かって行くだろうと思っていた私は、唖然とした。
もちろん、相手によっては逃げた方が得策の時もあるが、この子はお前よりも弱いだろー。
いや、それ以前に相手に背中を向けてどうする。
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