第10章 初合宿。
あれから、バレー部にコーチが付いたり、エースと守護神が完全復帰したりと、いろいろな面で忙しかった。
そして、菅原先輩に告白され、男としてみると決めてから気づいた。菅原先輩は、些細なことでも私を気遣って、私を笑わせてくれるんだってこと。
だけど、まだ、ぱっとしないんだよね…。
そんなか、もうすぐGWがやってくる。
GWには、合宿を行うらしい。毎年ダラダラ過ごしている私にも、やっと予定ができたかと、ちょっと嬉しい思いだ。
―GW当日、
「夏蓮、ボーっとしてないで早く行くよ。」
「はーい!」
合宿初日は平日と言うこともあり、授業があった。
授業がすべて終わると、いつものように蛍が声をかけてくれる。
蛍と山口君と他愛のない会話をしながら、部活へと向かった。
部活はいつも通り、滞りなく進んでいく。
が、私たちマネージャーはいつも通りとはいかない。
洗濯やドリンクづくりが終わったら、合宿所の掃除、炊事、やることがたくさんあった。
初日のメニューはカレーのため、清子先輩と武田先生とまったり作ることができた。