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ほたる。

第8章 その日の夜。



夕飯もお風呂も、明日の準備も終わり、後は寝るだけ。
でも、まだ9時で寝るにはちょっと早い。

なぜ早く事を済ませたかと言うと…
お察しの通り。
二人に連絡をしなければいけないから。

どっちからかけようかな?

…なんて言うのは、悩んだフリ。
まずは、及川さんにかけよう。

蛍は、後。そのほうが、次を気にせずたくさんお話できそうだし。

って、なに考えてるんだろ。

ーpurrrr

とりあえず、連絡。
機械的な音は、すぐになりやんだ。

及「はい。こちら及川さん。」

「あ、私…夏蓮です。」

及「あぁ!ヤッホー。」

なんか、電話でも及川さんらしいかな。
というか。あまり気にしてなかったけど、イケメンだけでなくイケボなんだな、この人。

「日曜日のことなんですが…」

及「行き先は〇〇遊園地ね!10時に現地集合で。」

……………そこまで決まっていたなんて。
断るつもりはなかったけれど、断らせるつもりもなかったんですね。

「わかりました。それでは…」

及「あーっ!まってまって、もう少し話しよう?」

「すみません、次、け…月島くんにも連絡しなければいけなくて…」

及「ふーん…。そ。…じゃ、また日曜日ね!おやすみ!」

そう言って、及川さんから電話が切れた。
一瞬、電話でも身体が氷ってしまいそうな、
そんな声になったのは気のせいだろうか?
気のせいじゃない。
低くて、怒りに満ちた声があったと思う。
なにかいけないことしたかな?

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