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突然ですが、これから貴女は諜報員です。

第10章 異世界紳士と秘密情報


「フィルさん、仕事しましょう」


「そうでしたね、少し忘れていました
主力の機器は… ああ、こちらですね」


この仕事はフィルさんが任された
私はそれについてきただけ
簡単に言えば助手のような感じだ

慣れた手つきで
パスワードを次々と解除して
USBメモリにデータを移し替えるフィルさん



…おかしい


物事が上手くいきすぎている
フィルさんが悪いわけじゃない

深夜だから人がいなくても頷けるが
監視員くらい雇っているはずだ…

もしかして、もう私たちは狙われている…?

気が付かれている…?

相手の罠にハマってしまっているのか…?


全ての感覚をフルに効かせるも
答えは出てこない

…此処は危険かもしれない


「フィルさん、フィルさん
嫌な予感がします
早急に脱出したほうがいいかもしれません」


「ティナもそう思っていましたか…
私も不自然なくらいに順調ですから
怪しんでいる所です
あと少しで… はい、終わりましたよ
データを移し替えて機器を破壊しましたので
後は出るだけです
さあ、ティナ、行きましょう」


フィルさんがUSBメモリをしまって
部屋を出ようとする
私もそれに続いて部屋を出る




















………


廊下には誰もいない

勘違いだったのかな…?



「さぁ、ティナこっちで…」



うっ…!







































………


ハッと目を覚ます

ん…? 目を覚ます…?
寝た記憶はないけど…?

そうだよ…!寝ちゃダメだよ…!
だって早く脱出しなきゃ…!

この建物怪しいから…!










ギシ… ギシ…



えっ… そんな… 縄…?



「ティナ… 目を覚ましましたか
大変ですね私たち…
脱出は困難ですね… 捕まってしまいました」


その声はフィルさん…!


えっ… そんな…


「フィルさん…
私、記憶がないんですけど…
いつ自分が縄に縛られたとか覚えてます?」


「私にも記憶がありません…
私たちを捕らえた人間の顔すら見れませんでした」



見知らぬ部屋にフィルさんと2人
縄で拘束されている

…独裁国家の政府機関の建物だよねここ

殺されるのかな…?
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