第1章 三日月×女審神者×鶴丸
三「主やそろそろ夜も更けてきた…。今日はこれくらいにしとかないか?」
鶴丸「そうだぞ?寝不足でフラフラなんて驚きは俺は求めてないからな?」
本日の近侍鶴丸と三日月に声をかけられ端末から顔を上げたのは此処の審神者。
『そうね…2人も疲れたでしょうから今日はこれ位にして、休もうかな。』
三「なに、ジジィで良ければ何時でも主の世話を焼くぞ?」
鶴丸「そうそう、主はもっと俺たちを頼って良いのだぞ?俺達は主の刀でもあり目でもあるのだから」
『ありがとう…』
三日月side
そう、この本丸の主は目が見えない。なんでも幼少の頃辛いことがあって見えなくなったと聞いた。そのせいで主の目は灰色の瞳をしている。
だから此処の本丸では近侍を二人体制にし仕事と補助を分担している。歩く時は、慣れた場所なら殆ど問題は無いのだが如何せん主はテンネンというやつで、段差が無くても転ぶ事が多々ある。その度にへし切や初期刀の加州が飛んで来る。良きかな良きかな…
鶴丸「ほら主、寝屋の準備はもう出来てる。お手をどうぞ?」
三「ほほぅ?抜け駆けは感心しないぞ鶴丸」
『ありがとう二人共』
二振りに手を引かれながら布団に入る。すると、普段は隣の部屋で寝るはずの二振りの近侍が一緒に布団に入ってきた。
『鶴丸?!三日月!?どうしたのですか?』
鶴丸「いや、初夏が近づいてるとはいえまだ朝は冷えるからな。」
三「風邪を引かないようにと思ってな?ジジィたちと寝るのは…嫌か?」
慌てる主に二振りがしっかりくっつくと、主もダメとは言えず。
『もう…今日だけですからね?』
そう言って目を閉じた。
数刻後
『…スゥスゥ』
三「寝たか……おぉ…さらさらの髪よのう♪」
鶴丸「三日月殿…先ほどの仕返しか?」
寝ている主に三日月は頭を撫でてそれを見て鶴丸は渋い顔をした。此処の本丸の刀剣男士は皆主が大好きだ。こうして夜な夜な撫でたりするのも、他の本丸では珍しいらしい。それに此処の主は暖かい神力を持っていて傍に居るだけで安心する。
鶴丸「ふぁっ…俺達も寝るか。」
三「そうだな、あまり主に手を出していると起きてしまうからな。」
明日に備えて二振りも布団にしっかりと入り。それぞれ頬に接吻をして。
三/鶴「おやすみ…主」
二振りside
また、明日も元気と(驚きと)笑顔を待っている(ぞ)?
いい夢を…我が主。俺達が守ってみせるからな。
end