第18章 ヨコハマ ギャングスタア パラダヰス
ー探偵社
僕らの前に依頼者二人が座っている。
一人は、金髪の短髪の人。もう一人は、同じ金髪で後ろで髪を括っている。
二人は、姉妹のようによく似ていた。
「「…………」」
二人は、じーと僕らを見ている。
相手役をしている谷崎さんが話す。
「えーと。調査のご依頼だとか。それで……」
「美しい……」
と言って太宰さんが短髪の女の人の手を握る。
「睡蓮の花のごとき果敢なく。そして可憐なお嬢さんだ。」
ちょ!?太宰さん!!
「へっ!?」
短髪の女の人が動揺。
「どうか私と心中して……」
くださいと言おうとしていたのか。その言葉はもう一人の女の子によって掻き消される。
「お姉ちゃんに触るな!!」
そして、それと同時に国木田さんが太宰さんの頭を殴る。
「なななな!ユキ!大きな声を出したらダメでしょ!」
「大丈夫ですよ。さっきのはこの人が悪いですから。」
と谷崎さんが云う。
太宰さんは国木田さんによって連行された。
短髪の女の人は、ちらりと二人を見たがすぐに再開した。
「依頼と云うのはですね。我が社のビルヂングの裏手に……最近善からぬ輩が屯している様なんです。」
この人……変人慣れしているのかな?
長髪の女の子はジッと僕と白雪さんの方を見ている。
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