第18章 ヨコハマ ギャングスタア パラダヰス
その空気を破ったのは、国木田さんであった。
「ともかくだ。小僧。」
僕は、国木田さんの方を見る。
「貴様も今日から探偵社が一隅。ゆえに周りに迷惑を振りまき社の看板を汚す真似はするな。俺も他の皆もそのことを徹底している。……なあ。太宰」
そして、その太宰さんは
「あの美人の給仕さんに「死にたいから頸絞めて」って頼んだら応えてくれるかなあ〜?」
国木田さんは、何かキレたようだ。
「さてと、そっちの二人はほっといて。谷崎さん、敦くんに自己紹介自己紹介!」
と白雪さんが仕切る。
「じゃあ。ボクは谷崎。探偵社で手代みたいな事をやってます。そンでこっちが……いてっ」
と谷崎さんがさした方向にいた女の子・ナオミさんが谷崎さんの右腕を掴む。
「妹のナオミですわ!兄様のコトなら……なんでも知ってますの。」
僕の何処かから疑いが出て来る。
「き___兄妹ですか?本当に?」
「あら。お疑い?」
僕に嫌な汗が流れてくる。
ナオミさんが谷崎さんの服の中に手を入れて触っているようだ。
「このアタリの躯つきなんてホントにそっくりで……
ねえ 兄様?」
やばいやばい
「いや。でも……」
と言い続けようとすると国木田さんが、僕の肩に手をポンと置いて、こいつらに関して深く追求するな!という目で言われる。
僕はあ……はい。と思った。