第13章 或る爆弾
………………?
僕は、ゆっくりと顔を上げる。
そこには四つの影が、
太宰さんと白雪さんと国木田さん、そしてあの爆弾魔が立っていた。
「やれやれ……莫迦とは思っていたがこれほどとは……」
と呆れ顔の国木田さん。
「自殺愛好家の才能あるね、彼は。」
とニコニコしている太宰さん。
「もう、敦くん。怪我してない?」
と心配する白雪さん。
「へ?…………え?」
頭がついていかない。
「ああーん!兄様あ!大丈夫でしたかああ!」
と爆弾魔にくっつくのは、あの人質の子。
「痛だっ!?」
え?何でそんなに馴れ馴れしいの?
「………………へ?」
白雪さんが、ポンポンと僕の頭を軽く叩く。
「一種の入社試験だよ、これは。」
「入社……試験?」
「その通りだ。」
と出てきたのは、いかに強そうな男性の人であった。
「彼は、武装探偵社社長の福沢諭吉さん。」
「しゃ、社長!?」
福沢諭吉
能力名『人上人不造』
白雪さんが、僕が分かるように説明していく。
話が大体分かると
「で、社長。結果は?」
と国木田さんが社長に聞く。
社長は
「篠葉と太宰に一任する。」
と言って出ていった。
「……?」
「敦くん、おめでとう!!」
と白雪さんがぎゅっと抱きしめる。