第13章 或る爆弾
爆弾は何も反応してなかった。
良かった……
僕は、ある視線に気づく。
太宰さんが、ナイスと右手の親指を立てていた。
僕は、固い笑顔で太宰さんに手を振る。
とそのとき
ビタンッ
ピッ
僕は誰かに押された。
ピッ?
僕は、顔を上げる。
僕の手の中には、爆弾スイッチが……
「「「あ」」」
爆弾があと5秒と指す。
あああああああああ!!???
「爆弾!爆弾!あと5秒!?」
みんな僕を見る。
爆発!?
部屋が、ふ、吹き飛ぶっ!?
爆風を抑え……
何か爆弾に被せないとっ!
「なっ」
僕は、爆弾に被さる。
あと2秒
あれ?
……僕何やってんだ?
「敦くん!!」
1秒
僕は、最期に白雪さんたちの声を聞いた。
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