第2章 ポートマフィア
「分かりました。あなた……いえ、首領の云うことを聞きます。」
私は、黒雪の手を握る。
大丈夫と安心させるように。
森鴎外は、嬉しそうに笑い
「話が早く終わったから、少し寝るといいよ。」
と云うと私は急に眠気に襲われた。
「で、今日から入ってきた、白雪くんと妹の黒雪くんだよ!」
「白雪です。よろしくお願いします。」
「く、黒雪でしゅ。よ、よろし、くお願いいましゅ。」
黒雪がこんなに震えているのは当たり前だ。
私たちの目の前には、あの太宰治がいるのだから。
私たちの人生は、暗闇から裏の世界へと変わった。