第38章 過去
「……なあ、黒雪。」
「なあに?」
私は、目元に当てていたハンカチを取る。
「俺とペア組もうぜ。」
「へ?」
変な声が出てしまった。
「な、何故?」
「お前、芥川とペア解散して次は何処行こうとしていた?」
「……」
なんだ……中也は全て分かってたのね。
私が、このあと死のうと考えていたことなんて……
「だからだ。俺とペア組めばお前はずっと生きていけるだろ?」
私は、笑顔になって
「うん。」
「よしっ!じゃあ、首領に伝えてくるか。」
中也は、立ち上がって私に手を差し伸べる。
「行くぞ、相棒。」
相棒っていう響き、いいな。
「うん!」
私は、中也の手を取って首領のところに向かった。
私たちは、ペアを組んだことになった。