第38章 過去
芥川くんが、人虎の捕獲に失敗し昏睡状態に陥った時襲撃にあった。
私は、あいにく仕事で無理であった。だが、樋口さんとその部下が倒したと首領から聞いた。
もう、私は芥川くんと一緒にいられないかな?
私は、樋口さんがいると思われる部屋に向かっていた。
ドンッ
「樋口さん!」
「黒雪さん!?」
樋口さんは、やはり眠っている芥川くんの様子を見ていた。
私は、しまったと思うと樋口さんに外に出て、と小声で言った。
樋口さんは、コクリと頷くと芥川くんを起こさないように外に出た。
「で、黒雪さん。どうしたんですか?」
「樋口さん、ありがとう。芥川くんを助けてくれて。」
私がそう言うと
「え?あ、はい。ありがとうございます。」
とぎこちなく云う。
私は、そっと樋口さんの手を握った。
「黒雪さん?」