第35章 行方不明
(敦目線)
「…………」
僕は静かに探偵社の医務室で寝る鏡花ちゃんを見ていた。
「おい、小僧。」
入ってきたのは、国木田さんであった。
「本当に白雪が助けたのか?」
本当。
僕は、鏡花ちゃんから爆弾を取った時に能力を使ったのは、白雪さんであった。
「はい。たぶん、鏡花ちゃんも覚えています。」
僕は、そっと鏡花ちゃんを見る。
鏡花ちゃんは、スヤスヤと眠っている。
まるで、何かから逃げ出せて嬉しそうな寝顔であった。
僕は、そんな鏡花ちゃんの頰撫でる。
一体、太宰さんと白雪さんは何処に消えたのだろう?
僕と国木田さんは、鏡花ちゃんが言っていた最後に殺した三人の家族の事件を調べるため、一度医務室から出て行った。
・・・・・・・・・・・・・
ガチャ
医務室から与謝野さんが出てきた。
「目覚めたよ。」