第14章 嬰壱点ト 嘘と誠〜顕如〜
「ここどこだろう……。」
空が、暗くなりだんだんと森が深くなっていく。
「うう……甘味のこと考えたらここまで来ちゃったよ……。」
私は、一人トボトボと歩く。
すると、
ーシャリン
ーシャリン
ええ!?
お、お、お、おばけじゃないよね!?!?!?
わ、わ、わ、わ、私おばけ無理なのに……!!!
「誰だ?」
「きゃああ!」
ブルブルブルブル
……?
…………?
私は、ゆっくりと顔を上げる。
「!あなたは……!」
そこに立っていたのは、あの時のお坊さんであった。
「あの時のお嬢さん……。」
向こうも気づいたようだ。