第12章 嬰壱点二 共感覚〜家康〜
「わあ!」
部屋を通してもらい、その先にあったのは
色とりどりの和楽器。
「三味線に琴に笛まで!!政宗ありがとう!!」
「好きになってもいいぞ?」
「それは、遠慮させていただきます。」
私は、部屋に入ると早速、三味線に触れる。
「この三味線から、いろんな音が聞こえる……。」
私は、三味線をパチンと鳴らす。
とその時
ーシュッ
「政宗さん。」
「ん?家康か?」
「家康、おはよ〜。」
「咲良?なんでここに?」
入ってきたのは、家康であった。
「お前ら、いつからそんな関係に?」
「昨日、家康に敬語使うなって言われた。」
「命令形で言ってない。」
「ふーん。まあいい。家康も咲良の演奏を聴けよ。」
「ええ、めんどくさい。」
私は、涙目で家康を見る。