第1章 いつか見た星空を君とまた…
手際よく調理を進め、あとは煮込むだけ!
お母さんは最低限の家事って言ったけど、料理は結構得意だったりするんだよね。
ふと視線を感じて顔を上げると、カウンター越しに先輩がにこにこと笑っていた。
「えっと…何か…?」
「何作ってるのかなーって」
聞くまでもなく、匂いで分かる白物ですよ。
「これ…先輩の好きなもの…ですよね?」
「覚えててくれたんだ!」
さらにうれしそうに笑う先輩。
よかった。間違ってなくて。
「もうすぐ出来ますから、待っててくださいね」
「うん!」
子供みたいに笑う先輩、可愛いかも。
付け合わせのサラダを用意して、夕食の支度を整えた。