第1章 いつか見た星空を君とまた…
「あ!流れ星!!」
私はすかさず心の中で願い事を唱えた。
「何をお願いしたの?」
「えー…ないしょ!」
ちょっと照れくさくて、笑って誤魔化した。
「じゃあ、あっちゃんは何てお願いしたの?」
そう聞き返すとあっちゃんは、頬を赤くして私の耳元でこう言った。
「雪菜ちゃんが、僕のお嫁さんになってくれますよーにって」
「本当?!」
驚く私に、きょとんとするあっちゃん。
「私も!私も、あっちゃんのお嫁さんになりたいってお願いしたよ!」
するとあっちゃんは、無邪気に笑った。
「願い事、叶ったね!」
「うん!あっちゃん、大好き!」
おでこをくっつくけて笑いあった、幼い頃の思い出。