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君と紡ぐ100のお題

第1章 blue






「初詣、行った?」

「うん、事務所の皆で行ったよ。
 その後の新年会で松にいがうるさかった」


と思い出し笑いをする彼が

あ、と私を見て
「2人で初詣行こっか」と唐突な誘い。



「え!どこに」

「社長のね、知り合いにいるの神社の人。
 毎年そこにも挨拶行くんだけど
 頼んでみよっか」

「いや、悪いよ、まずいよ」

「大丈夫じゃない?だって言ってたもん
 you達お参りしたかったら
 いつでも言って、て」

「でもさすがに私はまずいんじゃ…」


社長さんが言ったのは
彼女同伴って意味じゃないと思うし
第一、社長さんに関係知られたらまずいし

と頭の中で考えていると


「なんで?社長のこと
 知ってるよ?」



不思議な顔をした彼の言葉に
頭の中の言葉が一瞬にして
真っ白になって。






この世が終わった顔をしていたのか
その事実に絶望していると
「なんちゅう顔」と半笑いの彼。


「さ、智くん…ど、うするの」

どうもしないよ、
と答える彼がそのまま言葉を続けて。



「報告したの、キリ良かったし
 たまたま2人きりのになったし
 大切な人いるからって。」



大切な人



会えなくても、普通が普通じゃなくても
彼が私を想ってくれている事実が
その言葉には詰まっていて



「…社長…なんて?」

「うん、笑われた」

「笑われた、の?」

「うん、わっけわかんねえんだけど
 youには一番縁の遠い話だと思ってた、
 だって。」

「はは、そうね、そうなんだ」

「失礼じゃない?だから連れて行きたいの
 会ってくれる?うちの社長」


たぶん深くは考えていないだろう
ふにゃっと笑うの言動。


でも私には嬉しくて。





「だ、大丈夫かな、私」

「うん、大丈夫、可愛い可愛い」




なんて意味のわからない
フォローをする彼との2014年は
なんだかゆっくり、
暖かい気持ちで始まって。









END.






「結婚報告みたいになるかな」
「はい!?」


2014年もまた
何も考えなしに物事を話す彼に
振り回されそうな予感。

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