第5章 purple
「わかんないよ、…全然わかんない」
彼の腕を無理矢理ほどいて
振り返る。
「…わからせてくれないと
納得できない」
「…うん、」
「…ドラマ用と、私用と、
ちゃんと教えて」
「…え?」
「頑張って、くれるんじゃないの」
「…が、んばります!」
「…ふふ、はい、どうぞ」
手を伸ばして彼の首もとを掴むと
もう、さん用だけでいいよね?
とすぐにソファーへ押し倒されて。
END.
「わかってくれた?違い」
「…うん、わかった」
「…こんなこと言ったら
怒られるかもしれないけど」
「なあに?」
「ずっとわからないままでいてほしいな」
「…なんで?」
「今日のさん、可愛かったから」
年明けそうそうケンカして
なんだか私達らしい始まりも
こうやって一緒に居れば
乗り越えられると感じた2014年。
また私は年下の彼に
かき乱される。