第5章 purple
「おはようございまーす」
「よろしくお願いしまーす」
と相葉くん、櫻井くんが入ってきた後に
続けて松本くん、少し空いて
二宮くんと大ちゃんが入ってきた。
私たちは腰をあげて
「よろしくお願いします」と挨拶する。
「ちゃーん」
と相葉くんが近づいてくれる。
あの電話から、皆に会うのは久しぶりで
なんだか気恥ずかしかった。
もう松本くんとの関係を知られている。
「よろしくね相葉くん」
「今回はあんまケンカしないでね?」と
ニヤつきながら言われる。
その瞬間
松本くんと視線が合って
「精進する」と言うと
「大丈夫だよ、わかってるから」
と安心する笑顔をくれた。
心なしか、
嵐の皆が私と松本くんを見る目が
すごく優しい。
や、やめてくれ。
これは仕事なんです!
そんなやり取りをしていると
後ろから「はじめまして」という声がした。
「三樹 亮介と言います。
今回のライブから
参加させて頂くことになりました。
よろしくお願い致します。」
と名刺を渡す亮介さん。
松本くんが受け取った名刺をじっと見つめ
小さな声で「…亮介、さん」と呟いたのを
私は聞き逃さなかった。