第5章 purple
「あ、さん…と亮介さん!?」
部屋に入ると、
溝内くんが私の隣を見て大声を出した。
「みぞっち久しぶり」
「なんでー!いやあー!亮介さーん!」
溝内くんが亮介さんに近づいて
会いたかった!と言う。
「溝内くん、女子じゃないんだから」
「だって亮介さんは…
亮介さんは俺の憧れなんすもん!」
「あはは、嬉しいな」
「また一緒に出来るんですね!」
「うん、よろしくね」
と頼れる上司を見せる亮介さんに、
よろしくお願いします、と溝内くんが
目をキラキラ輝かせる。
亮介さんは男女問わず人気のある人だ。