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君と紡ぐ100のお題

第4章 yellow










甘い言葉は
1年で1度だけでいい。

いや、1度だって聞けなくてもいい。


カズくんが

あなたが私の側にいてくれることが
それだけで私へ対する気持ちの
答えだから。











手を繋いだ車内の中で

「言葉で提示するのは簡単だよ」

と彼が言う。



意味がわからなくて
聞き返すと

「好き?て聞かれて、好きだよ、
 て答えればいいだけなら
 毎日でも言ってあげるけど」

と笑った。





「そんな簡単に使うセリフなんて
 私には響かないし、それに」


握った手を少し持ち上げて
キュッと握り直す。





「こうやって手繋ぐ方が
 愛し合ってるって感じがしない?」

と照れたのを隠すように
ふざけて笑った彼。



そんな彼のサプライズは
いつもの器用な素振りとは違う、
少し不器用なバラの花束。








END.




「なんでサプライズしてくれたの?」
「ん、この間番組でそんな話になって」
「…ふふ、そうなんだ」
「その時にあなたの顔が浮かんだだけ」

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