第3章 gleen
「…………、」
風呂から上がって部屋へ戻ると
待ってる、と言ったはずの彼女は
気持ち良さそうに夢の中。
あまりにも無防備な彼女に
俺の我慢は爆発寸前で。
当たり前だよ、
健全なる男子が好きな子目の前にして
しかも
こんな素肌丸出しの格好なんかして
もーおじさん怒っちゃうよ!
ゆっくりと彼女に近づいて
「…おーい、相葉くんが
襲っちゃうよー…」
なんて独り言を言ってみたり。
むにゃ、と夢の中で笑う彼女からは
何の反応もなくて
虚しく終わる。
バカみたい、ハズイな、俺。
彼女をそのまま抱き抱え
ベッドに運ぶ。
ほんとだったら
この香りに素肌に触れて
いろんないいことしたかったけど。
彼女の幸せそうな顔を見ていたら
そんなのどうでもよくなって
「お預けか!」と
頬にキスをして目を閉じた。
END.
「お早う雅紀くん」
「…おはよう、ちゃん…」
「…あれ、だい、じょうぶ?」
「…うん、だい、じょぶ…
(一睡も出来なかった…)」