第14章 陽のあたる場所
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「水、出ねぇんだけど...」
「えー?さっき手ぇ洗った時は出たよ?」
「出たよなぁ?」
蛇口をいくら捻っても出ないって言うから、
ちょっと代わってって、ニノの肩を背後に追いやって
パッキン部分を押さえたりなんかして、色々やってたら
「おわっ!!!」
いきなり蛇口が外れて、水が噴き出てきた。
「ちょっ!!お前なにやってんだよ!!!」
ニノが慌てて被ってたタオルで元を塞いで、
取れた蛇口を無理矢理押し込んだけど
「...っとに!お前は手伝いに来たの邪魔しに来たのなんなの」
ブツブツ言うニノにごめんって謝る。
ビッショビショになった俺は
ご主人様に怒られたワンコみたいにシュンとなった。
「着替え、ちょっとまって確かこの箱」
ダンボールを開けるニノの後ろに突っ立って
“待て”状態の俺
だったけど......
「びぇっ、くしょん!!」
大っきなクシャミが出ちゃって、
また、ニノに面倒くさそうに睨まれた。
怒らせちゃったかなぁ、俺。
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