第6章 【最終章】さいごでさいしょの日
牡丹がスノードロップに帰ってから、暫くして国王は病に倒れ、アレクがサイファの国王となった。
しかしまだ妃は居らず、各国の姫たちはその座を狙い毎日のように縁談をしていた。
しかしアレクは、心に決めている相手がいる為、毎度断っていた。姫たちも断られることを知っていたが、もしかしたらと何人もの縁談を持ちかけていた。
「また、縁談の電子鳩だぞ。」
「これも断るのかな。」
「いや…まてよ、この国となればアレク様もきっと…!しかも明日一行の到着と書いてある!」
執事は面倒くさそうな顔をするアレクに縁談のことを伝えると、いつも通り二つ返事である。