第7章 コスモスと悪戯。
「血出るからあんま噛むなよ」
「じゃ、じゃあ離れてよ」
「んなこと言うなよ。もっといちゃいちゃしよーぜ」
ちゅ、とリップ音を立てて万里くんの唇が頬に触れた。それにすら体が跳ね上がると楽し気に笑う声が聞こえ、更に啄むように何度も唇が押し付けられる。その唇は徐々に下へと下がり、頬から顎、顎の下、首筋まで下がるとねとりとざらついた舌がその場を這った。息や髪よりも確かな快感がびりびりと全身を駆け抜ける。抵抗も叶わないまま万里くんの歯が首に当たるとゆっくりとした動きで口が閉じるのに合わせて歯が肌を滑り、舌よりも強い快感に体が小さく震えて口からは甘い声が漏れた。また小さく笑う声。
「そんなによえーんだな」
「ば、んりくん、もういい加減に、」
「どこまで我慢できるか試してみようぜ」
「は、」
反論するよりも早く万里くんの手が私の髪を掻き分けてうなじを晒す。ふっと息を吹きかけられれば声が漏れ、ねとりと舌が這うと電流が走ったかのように全身が震えた。私の反応にいちいち楽しそうに笑う万里くんが憎い。息を吹きかけるか舐めるかの二択だった刺激は、突然強く歯を立てられたことでまだ些細なものだったのだと実感する。