第38章 ブラックペア
智「…頭 痛ぇ…」
次の日 起きた智くんは
ものすごく 不機嫌で
翔「大丈夫?」
智「なんでこんななんだ…おいら昨日酒飲んだ…?」
翔「俺が帰ってきた時は飲んでなかったよ その後も」
智「ニノと話してて… なんかすっげぇ腹ん中ムカムカしてドロドロして…」
翔「あなた 全然覚えてないの?」
もしやとは 思ったけど
ニノが暗示をかけてからの記憶が
ほとんどない って言う
智「おいら なんかした?」
翔「…別に いつも通り甘い夜を過ごしたけど」
智「そ」
あんな事やこんな事を あなたシたよ?
なんて言ったら
まず ニノは激怒され
俺もとばっちりをくらう事は必須
ごめん 俺 なんも言えねぇ
智「腰も痛ぇ…」
翔「そこはごめん 俺 がっついた」
智「やっぱり」
翔「昨日も 可愛いかったよ」
智「ばーか 言ってんな」
いつも通りの 甘い 朝
これでいいんだ
昨日の智くんを 知られる訳にはいかない
知られてしまったら
もう 二度と ブラック智くんには会えないから
翔「仕事に行くまではゆっくりしてて それとも早めに行って楽屋で寝てる?」
智「うちでゆっくりする」
翔「わかった コーヒー飲むでしょ?」
智「ん」
出来るだけ いつも通りに
でも 自然とにやけて緩んでしまう口許を
隠すのが 大変だった