第29章 HAPPYBIRTHDAY　2018.1.25

意識が浮上してきて
手探りでケータイを手に取り　時間を見る
明け方5時　辺りは当然まだ暗い

少し上を向くと
ケータイの光が眩しかったのか
少し翔くんの顔が歪む

身体はお互いのいろんなもので
ベタベタ　カピカピで
髪の毛は汗で張り付いて
さっきまで酔いしれてた行為の無惨な現実

何だか可笑しくなって　口許が緩む

あと1時間もしたら夜が明けてくる
今日の午後には　お互い別の仕事だ

そっと　翔くんの隣から抜け出して
シャワーを浴びてくる

男特有の生臭さから解放され
洗濯したばかりのTシャツ短パンに着替えて
キッチンに向かい
コーヒーメーカーをセットする

翔くんが最近はまってる水出しコーヒー

冷蔵庫を開けると
豆乳　ヨーグルト　フルーツ
翔くんが毎日食べるものを取り出して

今日は翔くんが生まれた日だから
ソイラテも作って　ヨーグルトにフルーツも入れて
翔くんを起こしてやろう

そんで
おはよう翔くん　誕生日おめでとう
朝飯作ったぞ　って

起きないとキスすんぞ　って

びっくりして目ぇ覚ますかな
それともキスしたくてわざと起きないかな

どっちでも　キスするけど

とびきり甘く　ゆったりした時間も
おいらからのプレゼント




誕生日おめでとう　翔くん





END