第1章 君に捧げるエンブレム
言われたのを気にしてか
指先だけでおいらの頬をするりと撫でる
翔「使うのは指先と俺自身じゃん?(笑)」
ばかだな 翔くんは
翔くんの手のひらで撫でられる時 どれだけ気持ちいいか知らないんだろ?
翔くんの手で 翔くんに包まれるのがどれだけしあわせか知らないんだろ?
腕を掴んでおいらから手のひらに頬をすりつける
翔「なぁに どうしたの」
智「どうもしねーよ」
てゆーか
オトコ同士で使う場所ってさ アソコじゃん?
やっぱり衛生的にどーよってとこだから
ましてや翔くん 指とか突っ込むほうだし
そっから雑菌入ったりとかして
炎症おこしたりとかしたら やっぱ嫌だし
翔「…心配してくれてるのかと思ったら なんか違うこと考えてる?」
智「エスパーか」
翔「ふふ そうかもね 嵐にエスパーとマジシャンがいるの凄くない?」
智「なに?翔くんとニノ?」
翔「そう 俺は智くん限定だけどね」
そう言いながら
おいらの耳を指先で撫でる
「親子丼」みたいなイントネーションで おいらを「智くん」って 呼んで
いつも甘いけど 2人だけの時は とびきり甘くなる
おいらの
いとしい いとしい 翔くん