第1章 rain of lust
重力に沿い流れ落ちるナッシュの体液は、ゆっくりと時間をかけ名無しの脚に絡む。
激しい律動のあと、時間差で訪れた更なる膝の震えも相まって、名無しはそこで初めて、事後足元に膝を付き崩れ落ちた。
が、崩れ切る前にそれを阻み、彼女を無理やり立ち続けさせたのは勿論、同じく吐息を漏らし未だ背後に居たナッシュだ。
呼吸もまだ落ち着いていない。
下半身も、後を引く快楽がまだ続き、陰核は勃起したままだろう。
容赦なく陰部に手を伸ばし、骨ばった太ましい指がそこに割り込むと、彼は自分の精液を名無しから掻き出した。
そして名無しの耳元で、冷めやらぬ甘い誘惑をただ一言囁く。
どうして欲しいか・・・なんて、分かり切っていた彼女の返事を、敢えて聞くためにわざと紡ぐ。
「・・・っ・・」
達ったばかりなのに、約束された言葉にまた胸が高鳴り、下腹部が疼く。
ナッシュの囁きは、名無しにとってはただただ心待ちにしていたものだった。
rain of lust