第58章 初恋の再会
「っ……ってるだろっ…」
「…え…?」
幸男さんが視線を逸らしたまま小声で何かを呟く。
うまく聞き取れず幸男さんを見つめると、今度は照れた表情の中に熱い視線のような眼差しで私を見つめ、ゆっくり言葉を続けた。
「っ…したいに決まってるだろっ…
前にも性欲強ぇから毎日でもしたいって…
言ったことあるだろ…
ただでさえっ…そう思ってんのに…」
「………」
「かっ…可愛い格好した聖知を前にしたら…
抑えるのがギリギリっつーか…
はっきり言ったら…欲情しちまう」
「幸男さん…」
幸男さんの裏表のない素直な気持ちに『愛されてる』そう感じた。
幸男さんの気持ちに応えたい。
キスとか…触れ合ったりするのがもっとしたいなら…
そういう時間も私は大切にしたい。
幸男さんが私を支えてくれるように…私も幸男さんの力になりたい。
「っ……ひ…引いただろっ…
俺だって、本当はっ……っ…!」
未だ照れた顔で弁解しようとする幸男さんを安心させたくて、向かいあったまま私は自分から触れるだけのキスをした。