第57章 温もり
「っ…はぁ…はぁ…」
聖知は俺の指をギュウギュウ締め付けながら絶頂した。
少し触るだけのはずが、聖知の姿が思ったよりもいやらしくてもっともっと…と求めてしまった。
熱い吐息を漏らしながら、涙目で息を整えようとしている姿にもっと乱したくなっちまう。
…本当は今すぐイれてえっ……
我慢なんてやめて…
何度もイカせて…乱れさせて…鳴かせてえ…
高揚した気分になり、妄想で聖知が快楽に溺れた姿を思い浮かべ、理性など捨てて本能に任せたい気持ちになる。
だが、俺は聖知をゆっくり抱き起こした。
「聖知…大丈夫か?」
「っ…」
抱き起こすと聖知は顔を赤らめてナイトドレスで胸元を隠しそっぽを向いて服を整えている。
「聖知……悪い…無理にしちまって…」
嫌って何回も言ってたにも関わらず、無理に強行した部分もあり俺は頭を軽く手で掻きながら、そっぽ向いている聖知の背中を見ながら謝った。
今までの経験上怒っていないと思うが…何も喋らない聖知を見て不安が募る。