第35章 別れと不穏
ーー京都 赤司家 回想ーー
ーー赤司視点ーー
父と如月家の紅羽様に一礼をすると自分の自室へと戻った。
聖知……彼女はどこか他の女性と違っていた。
僕を見てほとんどの女性は「赤司財閥の御曹司」「名家のご子息」僕自身ではなく家柄だけで僕の価値観を図り理想の女性など巡り合うはずもなく、存在するはずがないと思っていた。
聖知に会うまでは………
「…まずは…聖知に会いたいな……中学の時は失敗したが…今度は……僕なしではいられないように…依存させてあげるよ……」
中学のアルバムを開くと、そこには部活動中に聖知が他女子生徒からいじめを受けている様子の写真がいくつも納められていて写真の上から彼女を撫でて1つ写真をアルバムから抜き取ると写真越しに優しく口付けた。
「邪魔なのは……とりあえず涼太か……まぁ…問題はない……まずは…僕に逆らわないよう…教え込まないといけないな………きっと……白い手にはよく似合う…」
写真を見ながら彼女を想像して購入した手錠や拘束具など箱からいくつもの種類がありその1つを取ると「早く…付けたい」と漏らす。
「楽しみだよ……聖知……」
ーー赤司視点終了ーー