第6章 帰り道
ーーー笠松視点ーーー
ーー図書館の帰り道ーー
「笠松。」
「なんだよ。」
「聖知ちゃんっていい子だな…」
「あ…ぁぁ。」
「あんな可愛い子がマネージャーだったら練習も楽しくなりそうだな。帰りとかお茶とか行ったり、遊んだり、デートしたりとか…」
「後半が不純になってんぞ。まぁ…確かにマネージャー居ねえし居たら助かるよな。」
「…⁉︎」
「な…なんだよ…」
「笠松…熱でもあるのか⁉︎」
森山と帰り道の途中図書館での出来事を思い出したように話をしていた。今日のあいつのマネージャーとしての心構えが俺の心に響いた。
正直同じ学校でバスケ部のマネージャーだったらと思ったのは確かだったが……森山に驚いたような表情をされた。
「いつもなら…くだらねえこと言ってんじゃねえ‼︎…ってしばくだろ?」
「は?別に、俺もそうなったらいいと思っただけだっ…。」
「………そうか。……笠松。」
「……なんだよ。」
「聖知ちゃんが好きなのか?」
「ッ…‼︎…ばっ…馬鹿野郎っ‼︎…そ…そんなんじゃねえ‼︎くだらねえこと言うなっ…‼︎」
何を言うかと思えば…
森山に好きな事を見透かされた。
くそっ…
森山をしばくと、情けない話胸の高鳴りが治らなかった。
むしろ…本当に海常に来てくれたらと考えちまう。
「笠松。図星か?」
「うっせえ‼︎」
俺は自分の気持ちをはぐらかすように森山に蹴りを入れた。
まさか…この時の会話が現実に起こるのも知らずに…
ーー笠松視点終了ーー