第6章 帰り道
「笠松さんとは…」
私は涼太に笠松さんと出会いの話を話した。
電車で痴漢から助けてくれたこと。
海常高校まで行って会いに行ったこと。
花宮真から助けてくれたこと。
案の定話をしてる最中の涼太は悲しそうにしたり顔が怒ったり不機嫌そうに黙って聞いていた。
「納得いかねえっす‼︎」
「また?…なにが?」
「なんで言ってくれなかったんすか?俺なら聖知っちを守れたのに…」
「よく言うわね。練習サボって帰ったくせに。」
「ぅ…」
「もう、いいでしょ?じゃあまた明日ね?」
全て話終わると涼太はまた不機嫌そうに怒っていた。
どうやら痴漢の事で涼太に話さなかった事に腹を立てているようだった。
あの日は涼太は練習に来ていなくてつまりサボりだった。
そのことを追求すると涼太は黙り込む。
当の私はあんまり追求されるとまた話がややこしくなるので家付近につくと涼太と別れた。