第25章 調査と報告
ーー笠松視点ーー
臨時教師からの意味のわからない質問に答えると聞き慣れた声が耳に入ってきた。
水瀬ッ…⁉︎
ま…まさか…ここで話す…のか…
俺は今更屋上から出れずにいて死角に隠れると臨時教師もなぜか隠れていた。
ッ…生徒の話を盗み聞きするのは気に食わねえが……
今は動ける状態じゃなく、そうこう考えていると…話し声が聞こえてきた。
「聖知っち…最後に聞いて言いっすか…?」
「何…?」
「笠松先輩のどんなところが好きっすか?」
「え……それ…い…言わないと…いけない…?」
「俺をフるんだから…納得しないと諦めきれないっす…」
「ッ…///優しいところとか…包容力があって…間違ってるところはちゃんと怒ってくれるとこ…元気づけてくれたり、励ましてくれたり…人のこと言えないけど照れ屋なとことか…でも一番は…一緒にいてドキドキして…あ…甘えられるとこ…かな…こんな気持ちになったのは初めてだから…時々自分がどうしたらいいかわかんなるくらい…好きかな…」
ッ…//////
改めて水瀬の気持ちを聞いて顔が熱くなる感じがする。
確かに…水瀬は鈍感だが…←
そういうの全部ひっくるめて…俺は好きだッ…
俺が顔を赤くしているのを見て臨時教師は笑いを堪えるように肩を震わせて笑ってやがる。
そうこうしているうちに、黄瀬がいなくなり水瀬1人になった。
「うわぁッ…!」
「ッ…!!
え……か…笠松先輩…?」
水瀬が出て行ってから、出て行こうと思った矢先臨時教師が俺を死角から押し出してきた。
おかげで水瀬に見つかってしまい、俺はゆっくり水瀬に近づいた。
ーー笠松視点終了ーー