第23章 挑発と過去
しばらく抱きしめていると水瀬は俺に1つだけ話したいことがあると言った。
「お風呂場で…見たことは…忘れてくださいッ…///
私も忘れますので…///」
ッ…//////
忘れかけていた光景が頭に浮かび今にもまた鼻血が出そうになる程顔に熱が集まるのがわかる。
無理に決まってるだろッ…あんなッ……
今でも水瀬の白い素肌や胸など脳裏に焼きついている。
第一忘れる必要なんかねえだろ…
いッ…いつかッ…見る…かも…しれねえ…し…///
「Σなッ…///わ…忘れないなら…もう部屋に上げないですッ…///」
俺が忘れる必要ねえだろと伝えると水瀬はますます顔を真っ赤にして拗ねたようにそっぽを向く。
お…怒らせちまったか…?
「ッ…わ…わかったから…拗ねんなよ…///」
俺は、咄嗟に言うと水瀬は向き直り恥ずかしそうにわかってくれるならと顔を赤くしているところから怒ってなくて安堵する。
水瀬の様子に安心して帰ろうとすると水瀬に戸締りをしろよと伝えるとふと服を引っ張られ振りむくと…
「……笠松先輩……来てくれて…嬉しかったです…///
また明日…部活で…///」
恥ずかしそうに服を掴んで引き留めてお礼を伝えて自分に微笑んでる仕草に顔が熱くなりまともに水瀬を見れず玄関を出て行った。
あんなの反則だろッ……
帰ってほしくない…みたいな顔…しやがって…///
俺は再び帰路の道を歩いて家へと向かって帰っていった。
ーー笠松視点終了ーー
「…なるほど……
これは…これは…面白くなりそうですね…」
笠松が歩いている姿を見ている人物が1人。
見知らぬ住宅の屋根から燕尾服の若い男が笠松を見てクスッと笑い去っていく。