第17章 勘違いと真実
「聖知っち!!どこ行ってたんすか…昼休みから戻ってこないし…授業サボって何してたんすか?」
「…ちょっと…体調悪くて保健室で寝てたの。」
授業が終わった時間に教室に戻ると涼太は私をみると一目散に駆け寄って大騒ぎしていた。もちろんその中にはさっきの3人組もいて私をすごく睨みつけていた。おそらく私がさっきのことを涼太に話さないか心配しているんだろう…
「そう…なんすか…体調って…熱とか…言ってくれたら俺付き添ったのに…」
「…1人で休んでたし…寝たからもう大丈夫だよ…ちょっと先生に伝えてくるね。」
涼太は体調が悪いと聞くとすぐに額に触ろうとすると咄嗟に避けて先生に無断で授業に出れなかったことを謝りに職員室に向かうように逃げた。
ーー黄瀬視点ーー
「聖知っち…体調悪いならもう帰った方がいいんじゃ…」
俺は聖知っちがなかなか戻ってこなかったから先に部室へと向かった。
その中に笠松先輩と森山先輩がいて挨拶しようとした瞬間2人の会話が聞こえた。
「笠松、結局昼休みから戻ってこなかったが何してたんだ?」
「…ん…あぁ…ちょっと腹の具合が悪くて保健室にいた。」
「授業中ずっとか…?」
「あぁ…もう良くなったけどな…」
さっき…聖知っちも…保健室に行ってたって…
聖知っちは1人だったって……
……どういうこと…すか……
2人で…保健室に…いたってことっすか………