第16章 嫌がらせ
「俺が……帰り道で言ったこと覚えているか…
水瀬が悩んでるなら力になる…
迷惑なんて思ってねえし…守るって約束しただろ…
…俺にも…話せねえのか…?」
中学の時からこういった嫌がらせは毎日のように受けていた。
慣れた…なんてウソ…本当は辛くて…苦しくてて…毎日泣きたい気持ちでいっぱいだった……
そんな気持ちを誰にも知られたくなくて…必死に押し込めていたのに……
気づいたら…私は涙を流して泣いていた。
「……なんで……
誰にも…今まで…気づかれなかったのに……。
なんで………」
「もう…1人で抱え込むな…。二度とこんな目には合わせないようにする。
話してくれるよな…?」
「…………はい…」
私は、泣きながら…今まで嫌がらせを受けていたことを全て話をした。
中学からの嫌がらせのこと、今までの嫌がらせを受けた内容、いつから始まったかなど…
この1週間で色んな嫌がらせを受けてきた。
足をかけられて階段から落ちそうになったり、トイレに閉じ込められて水を頭からかけられたり…
この話をしたのは…さつきちゃん以外に話したのは初めてで……
私が話をしている間、笠松先輩は話に割り込むこともなく黙って聞いていた。